受取利息・配当金の会計処理と申告書の記載方法

受取利息・受取配当金の会計処理は要注意!!

銀行預金の利息は金額は微々たるものですが、会計処理は意外と間違えが多い科目です。
今回は、預金受取時の仕訳と申告書の記載方法について解説します。

当記事は、経理担当者向けの記事です。
経理の仕事でお悩みの方は、こちらの記事もご覧ください。

経理はナゼすぐ辞めるのか?その理由とおススメ転職サイトの紹介

2018年8月14日

経理の仕事の魅力

2018年2月19日

経理担当者は、もっとテキトーに仕事をすべき

2018年2月3日

2019年版経理担当者に役立つサイトまとめ

2017年12月9日

利息・配当金の入金額は既に税金が控除されている

受取利息の場合

預金通帳の適用に、「リソク」と書いてある預貯金の利子ですが、入金される金額は、
既に税金が引かれた金額となっています。

会社が受け取る利子には以下の税金がかかっている。
  • 国税(所得税+復興特別所得税)・・・15.315%
  • 地方税(利子割)・・・5% 2016年1月1日以後支払を受ける利子等からは、地方税(利子割)は廃止。

国税15.315%が源泉徴収されていて、源泉徴収後の金額(84.685%)が入金されているということです。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1310.htm

受取配当金の場合

配当金の場合は、下記の金額が既に引かれています。

会社が受け取る配当には以下の税金がかかっている。
  • 上場株式等の配当等の場合・・・15.315%(他に地方税5%)。つまり合計20.315%
  • 上場株式等以外の配当等の場合・・・20.42%(地方税なし)

国税20.315%or20.42%が源泉徴収されていて、源泉徴収後の金額(79.685%or79.58%)が入金されているということです。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1330.htm

受取利息・受取配当金の仕訳・会計処理

  1. 受取利息の場合
  2. 上場株式の場合
  3. 非上場株式の場合

手取りの金額から、源泉金額を逆算するにはどうすれば良いか?

それぞれ手取りの金額から下記の率を割り返せば求められます。

  1. 受取利息・・・84.685%
  2. 上場株式配当金・・・79.685%
  3. 非上場株式配当金・・・79.58%

これらの数字を覚えておくのが面倒くさいまたは、いちいち電卓叩くのが煩わしいという方は、
源泉計算サイトというのもございますので、ご利用ください。
例えば、こんなサイト↓
源泉計算ツール

決算時の処理はどうすれば良いのか?

今までの内容は、期中に入金された時の経理処理のお話です。
これからは、決算時のお話をします。
利息と配当の源泉は、既に差し引かれている税金ですので、
会社全体の利益が赤字となり、法人税がゼロとなった場合は、
源泉徴収された税金は還付されます。

具体的な仕訳は下記のとおりで、未収還付法人税を計上します。

前提条件
  • 期中の受取利息の入金額・・・84,685円
  • 期中の上場株式の配当金の入金額・・・79,685円
  • 上場株式の保有期間・・・前期より継続して保有
  • 当期法人税額・・・赤字のためゼロ

法人税申告書の記載方法

決算の経理処理が完了したら、次は法人税申告書の作成です。
具体的に別表別に記載方法を紹介します。
前提条件は、同じく下記の通りです。

前提条件
  • 期中の受取利息の入金額・・・84,685円
  • 期中の上場株式の配当金の入金額・・・79,685円
  • 上場株式の保有期間・・・前期より継続して保有
  • 当期法人税額・・・赤字のためゼロ

別表一

別表一では、還付される総額を控除額の計算の「所得税の額」(17)欄に記載します。
今回の事例では、利息と配当の還付合計金額35,630円を記載します。

別表四

別表四では、未収還付法人税等に計上した金額を減算欄と加算欄に同額記入します。
減算欄では、「仮払諸税」等の科目を追加し、記載します。(科目名はわかれば何でも構いません)
同じく還付される総額を法人税額から控除される所得税額(29欄)に記載します。

別表五(一)

別表五(一)では、未収還付法人税等に計上し、別表四で減算欄に記入した金額を、
当期の増減の増欄に記載します。

別表五(二)

別表五(二)では、「その他」→「損金不算入のもの」→当期発生税額欄に還付総額を記載します。
同額を仮払経理による納付欄に記載します。仮払経理については、未収還付法人税を計上した場合に、記載します。
なお、別表五(二)の記載方法は下記の記事も併せてご覧ください。

別表五(二)租税公課の納付状況等に関する明細書をパターン別に解説!!

2018年3月17日

別表六(一)

別表六(一)では、発生原因別に、利息、配当の金額と控除金額を記載します。
利息については、全額が控除されますが、配当については、期中で取得した場合は、所有期間で按分する必要があります。

還付を受けた時の会計処理

申告が終わり、還付金が入金された時の処理は、下記のとおりです。
還付金には、利息が付きますが、今回は便宜上省略します。
仕訳は下記のとおりです。

還付を受けた時の申告書の記載方法

翌期の処理では、影響がある別表のみ解説します。

別表四

前期に仮払諸税で減算した金額を、還付を受けた期に加算します。
同額を「所得税税額等及び欠損金の繰戻しによる還付金額等」(19)欄に記載します。

別表五(一)

前期に計上した仮払諸税を取り崩します。

まとめ

利息・配当金の処理
  • 利息・配当金の入金額は既に税金が控除されている。
  • 控除された税金は、還付を受ける事ができる。
  • 還付税金の申告書の記載はややこしい笑

にほんブログ村 士業ブログ 公認会計士へ
にほんブログ村

ご支援お願いします!!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です