会計士の方が税理士よりデキるのはなぜか?

公認会計士と税理士の差は何なのか?

よく聞かれます。会計士と税理士どっちが偉いのか?
偉いか偉くないかはよくわかりませんが、
公認会計士の業務も税理士の業務も経験した私が思うに、
公認会計士の方が優秀です。
今回はなぜ、公認会計士の方が優秀だと言えるのか、様々な観点からご説明したいと思います。
これから公認会計士OR税理士を目指す方の一助になれば幸いです。

試験制度の違い

公認会計士と税理士は共に難関と言われる試験を突破した者でなければなることができません。
しかし、その試験制度の違いに公認会計士が優秀と言われる所以があります。

公認会計士試験は、下記の5科目の試験科目を合格することでなることができます。
必須:会計学(財務会計論・管理会計論)、監査論、企業法、租税法
選択:経営学、経済学、民法、統計学の内から1科目

全科目総合して、52%以上の得点比率を取れば合格です。
ここでいう得点比率は、単純に得点合計ではなく、採点者の採点格差の調整をした後の偏差値を表します。
全科目合格していなくても、科目合格という制度があります。
科目合格は、論文式試験全体では合格していないが、受験した科目のうちの一部の科目について公認会計士・監査審査会が相当と認める成績を得た科目のことを言います。
ただし、科目合格の有効期限は2年間です。

一方税理士試験は、
会計学に属する科目(簿記論及び財務諸表論)の2科目
税法に属する科目(所得税法、法人税法、相続税法、消費税法又は酒税法、国税徴収法、住民税又は事業税、固定資産税)
のうち受験者の選択する3科目(所得税法又は法人税法のいずれか1科目は必ず選択しなければなりません。)について行われます。
なお、税理士試験は科目合格制をとっており、受験者は一度に5科目を受験する必要はなく、1科目ずつ受験してもよいことになっています。

この科目合格制度の違いが、公認会計士の方が優秀と言える理由の一つです。
公認会計士は、科目合格に有効期限がありますので、1科目ずつ受験するという選択肢はありません。
そのため、短期間で全科目に合格する必要があります。

一方、税理士試験は、1科目ずつ受験することができますので、あと1科目受かれば税理士になれるという状態で、
20年も足踏みなんて人もザラにいます。

公認会計士の方が優秀な理由1
公認会計士の方が短期間で集中して成果を挙げなければいけないという点。
試験制度の違いについては、下記リンク先をご覧ください。

公認会計士試験制度
https://www.fsa.go.jp/cpaaob/kouninkaikeishi-shiken/index.html

税理士試験制度
https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/gaiyo/gaiyou.htm

なお、公認会計士については、試験制度や仕事について、下記関連記事もありますので、併せてご覧ください。

公認会計士の仕事はつまらいのか?

2017年12月6日

2019年版 公認会計士はモテるのか?

2017年10月1日

2019年版 監査法人を辞めてわかった公認会計士転職の実態

2017年7月5日

公認会計士の仕事

2017年5月14日

年齢

若ければ頭の回転が速い、年を取った方が経験で勝る。
様々な解釈の仕方がありますが、公認会計士と税理士ではその平均年齢で大きな差があります。

下記のデータは、平成26年の税理士実態調査内の税理士平均年齢です。
なんと、半数以上が60歳以上という超高齢化社会です。

一方、公認会計士のデータはというと、下記は平成29年の合格者の平均年齢です。
20代で約75%を占めています。

税理士が「資格者」の平均年齢で、公認会計士が「合格者」の平均年齢なので、並列で比較はできませんが、
税理士が高齢化しているのは間違いありません。

先ほど挙げた試験制度もその一因として考えられます。
公認会計士は、短期間で全科目で合格する必要があるため、勉強にまとまった時間が必要となります。
それ故、学生や受験に専念できる若年層の合格者が多くなります。
一方税理士は、1科目ずつ受験できるため、どうしても受験期間が長くなりがちです。
そのため、必然的に合格時年齢が高くなります。

若ければ良いのか?と言われれば、必ずしもそうとは言えませんが、
やはり高齢な方は、ITへの対応ができない方が多いですし、
若い方は、デジタルネイティブですから、変化への対応という点では、若者が多い公認会計士の方が優秀と言えます。

公認会計士の方が優秀な理由2
公認会計士の方が若くて変化への対応に優れている点。

対峙するお客様の質

公認会計士と税理士では、ビジネスをする相手も異なります。
公認会計士は、監査が主な仕事です。
監査が必要となるのは主に上場企業ですから、会社規模は大きくなります。
一方税理士は、会社規模が大きい会社を顧問に持つ方もいますが、
ほとんどの税理士は、中小企業がメインクライアントになります。

会社が大きくなれば、取引は複雑多岐で、グローバルな視点で判断が必要なる場合もあります。
一方中小企業の場合は、取引は単純です。

私自身、公認会計士の仕事の方が、「判断」を必要とされる場面が多かったです。
自ら監査基準等を読んで、今回のケースに当てはめて、結論を導き、監査調書として記録する。

税務の方も判断を必要とされる場面はありますが、基本通達や国税庁のタックスアンサーに回答が記載されているケースがほとんどですので、
それらを「参照」する事の方が多いです。

公認会計士の方が優秀な理由3
公認会計士の方が上場企業を相手にすることが多く、よりグローバルでマクロ的な観点から判断を求められる仕事が多い点。

業界の風習

私が税務の世界に入ったときに驚いたのが、税理士業界全体のITスキルが低すぎることです。
私も決してエクセルが得意というわけではありませんが、簡単なSUM関数を使えないような会計事務所職員が多いことに驚きました。
その理由の一つが、先ほど述べたお客様の質にもあります。
私は会計士時代にはFAXは一度も使った事がないのですが、
中小企業では未だにFAXや電話が主なコミュニケーション手段となっています。
社長がパソコンを使いこなせていないというのも一つの理由としてあります。
そのため、手書きの資料を送ってくるお客様もまだまだ多くいます。
当然そういうお客様相手の仕事をしていては、ITスキルは身に付きません。

また、最も驚いたのが、税務署とのやり取りです。
税務署とのやり取りは、郵送かFAXしかできません。
なぜなら、税務署職員にメールアドレスがないからです。
これには本当に驚きました。

上場企業ですと、中にはエクセルマスターと言われる職員を養成して、コンテストを実施している会社までありました。
関数を駆使して監査用に自前の財務データを作っている会社もありました。
監査はクライアントからもらったデータの分析ですので、業務をしていくうえで必然的にエクセルの知識は身に付きました。

公認会計士の方が優秀な理由4
公認会計士の方がITスキルが高い点。

プライベート

プライベートでも、公認会計士の方が優秀な点がいくつかあります。
税理士業界は、平日昼間に仕事以外のイベントを平気で入れます。
その代表例がゴルフです。
アホかと言うくらい、平日にコンペがあります。

また、野球大会も平日昼間にあります。
東京税理士会の場合、支部対抗の野球大会が春と秋にあります。
毎週木曜に試合があり、勝ち続けると3週間連続で木曜日が潰れます。

公認会計士の野球大会は、監査法人対抗で年1回9月の土日です。

税理士は、横のつながりが強いのも特徴で、支部内で旅行とかもあるのですが、それも平日ですw

公認会計士の方が優秀な理由5
公認会計士の方が平日に真面目に仕事をしている点w

最後に

この記事を見ると、公認会計士が税理士をディスっているようにしか見えませんが・・・そうですよねw
どうしてもまだまだ税理士業界は閉鎖的な面が拭えていないような気がするので、
私ももっと外を見ろ、新しいことにチャレンジしろ、と常日頃自問自答してますし、職員にもそう伝えています。
これから税理士業界がより魅力的な人が参入してくれるように頑張っていきたいと思います。

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