静的ストレッチは効果がない説を検証してみる

「静的ストレッチは効果がない」と囁かれていますが・・・

昨今、運動前のストレッチがパフォーマンスに逆効果であるなんて報告も見られたりします。
私自身、走る前は必ずストレッチをしていますが、そんなこと言われると不安になるので、調べてみましたw

静的ストレッチ(スタティックストレッチング)とは

そもそも静的ストレッチとは何でしょうか?
分かっているとは思いますが、「性的ストレッチ」ではないので、誤解なきようよろしくお願いしますw

静的ストレッチの定義は明確にするのは難しいですが、
世間一般の方がいわゆる「ストレッチ」と考えているものが静的ストレッチです。
具体的には、下記のとおりです。

「反動を利用しない」
「筋肉を一方向に伸ばす。」
「筋肉を関節可動域の限界となる位置までゆっくりと引き伸ばす。」

一般的に、反動をつけないでゆっくりと行なうため安全であり,筋の緊張を低下させ,準備運動として最も適切な方法として推奨されています。

なぜ静的ストレッチに効果がないと言われ始めたのか?

The acute effects of static stretching on peak torque, mean power output, electromyography, and mechanomyography

2005年にこちらの論文が公表され、
静的ストレッチング(static stretching;SS)を行った後には筋力低下が起こることが指摘されており十分な競技能力を発揮できない可能性がある。
とされたのが起源で国内でも、多くの論文で、静的ストレッチのパフォーマンスへ与える影響を検証しております。

静的ストレッチがダメな理由

静的ストレッチは、「ケガの予防に効果がない」「パフォーマンスを低下させる」との見解が多々ありますが、
静的ストレッチのデメリットは何でしょうか?
私が論文をいくつか拝見し、それらをまとめると下記のとおりです。

  1. リラックスしすぎてしまう
    静的ストレッチを行うと、体がリラックスしすぎてしまい、良いパフォーマンスができないとのこと。
  2. 可動域が広がりすぎてしまう
    可動域が広がるのは一見良さそうですが、逆に普段動かないところまで動いてしまうので、
    それに伴い、エネルギーのロス、ケガの増大が考えられるとのこと。

静的ストレッチは運動前にやらない方が良いのか?

これについては、明確に「やらない方がいい」とは言えない。
との見解が多数です。

本研究では,短時間の静的ストレッチングが柔軟性および筋出力に及ぼす影響を検討した。
本研究結果より,静的ストレッチングは 30 秒間では筋出力を低下させ,6秒間では筋出力を向上させるという効果の差異を認めた。
また,柔軟性の向上には 30 秒間の静的ストレッチングにおいて有意な効果を認めたが 6 秒間では有意な効果がみられなかった。
したがって,静的ストレッチングは伸張時間により効果が異なる可能性が示唆され,目的・用途に合わせて伸張時間を選択することが重要である。
短時間の静的ストレッチングが柔軟性および筋出力に及ぼす影響

 

静的および動的ストレッチングを行い,関節可動域と筋力という点について両者を比較した先行研究では,
ストレッチング直後のみでの比較を行っているものが多く,ストレッチング終了後に時間の経過で比較した研究はみあたらない。
このことから,動的ストレッチのメリットや導入方法についてはこれまで十分な見解は得られていないと考える。
「ハムストリングスに対するスタティックストレッチングが筋力と関節可動域に与える影響の時間的変化」

お前はどうするのか?

私は、どうするかというと、今まで通り、静的ストレッチを走る前にやってから走ります。
上記の研究結果の通り、ストレッチ終了後の筋力は確かに低下している例がありますが、
総合的に見れば、やはり静的ストレッチを行ってから走った方が、けが予防と何より心理的安心感がありますからね。
私は、引き続き昔ながらのストレッチをして、走ります!!

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