2019年版 商品券の会計処理を会計士が解説します。勘定科目?消費税?

商品券の会計処理は?

商品券を買った時、貰った時、決算を迎えた時、従業員に渡したとき、報酬として支払った時などなど。
場面に応じた会計処理を勘定科目、所得税・消費税の課税の有無を含めて解説します。

当記事は、経理担当者向けの記事です。
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そもそも商品券とは?

  • 全国百貨店共通商品券
  • こども商品券
  • ジェフグルメカード
  • おこめ券
  • ビール券
  • 清酒券
  • 旅行券
  • 花とみどりのギフト券
  • 図書カード

など枚挙に暇がありません。
JCBギフトカードやappleやamazonのギフトカードなども含まれます。

商品券の購入・支給に関する課税・非課税とは?

商品券は、その場面によって課税・非課税が分かれます。
また、消費税と所得税が絡んできます。
どの税目の論点なのか?課税・非課税どちらなのか?をきちんと理解しておく必要があります。

商品券の課税・非課税まとめ
商品券を買った時に、会社側消費税が掛かるのか、掛からないのか?(課税仕入になるのか否か)
商品券を使った時に、会社側消費税が掛かるのか、掛からないのか?(課税仕入になるのか否か)
商品券をあげた時に、会社側消費税が掛かるのか、掛からないのか?(課税仕入になるのか否か)
商品券をあげた時に、従業員所得税が掛かるのか、掛からないのか?

商品券の勘定科目は?

一般的には、

自社が発行した商品券は、商品券

他社が発行した商品券は、他社商品券

商品券を従業員に支給し、所得税が課税される時は給与

商品券を従業員に支給し、所得税が非課税となる場合は、福利厚生費

となります。

今回は、自社が発行した商品券の話は割愛しますので、資産計上する場合は他社商品券となります。(貯蔵品としている会社もあります)

勘定科目は?
これじゃなきゃダメというのはないので、流動資産に計上されていれば、科目名はわかりやすい科目で良いと思います。

商品券を買った時は?

商品券を購入した時は、下記の仕訳を切ります。

なお、商品券を購入した時は消費税は非課税となります。

商品券、ギフト券、旅行券のほかテレホンカードなどのいわゆるプリペイドカードの譲渡は、物品切手等の譲渡として非課税とされています。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6229.htm

国税庁 タックスアンサー No.6229 商品券やプリペイドカードなど

商品券を使った時は?

商品券を使った時は、下記の仕訳を切ります。


なお、商品券を使った時は消費税は課税となります。

税抜経理をしている場合は、仮払消費税を計上します。

商品券など物品切手等を用いる取引では、物品切手等の購入は非課税とされ、後日、物品切手等を使って商品の購入をしたり、サービスの提供を受けた時が課税の時期となります。
すなわち、仕入れに含まれる消費税額の控除は、商品券などを購入した時ではなく、後日その商品券などを使って実際に商品の購入又はサービスの提供を受けた者が、その時に行うことになります。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6229.htm

国税庁 タックスアンサー No.6229 商品券やプリペイドカードなど

商品券を贈答用として、購入した時は?

商品券を贈答用として購入し得意先に渡した時は、下記の仕訳を切ります。

なお、商品券を渡した時は消費税は非課税となります。
こちらは、間違いやすいのでご注意ください。

交際費については、その支出がお中元やお歳暮のように得意先への贈答品としての物品の購入代金や、得意先の接待のための飲食代の支払である場合には、原則として課税仕入れとなります。
ただし、得意先へ商品券の交付をする場合や、祝金、餞別、弔慰金などを支出した場合には、課税仕入れとなりません。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6463.htm

国税庁タックスアンサー No.6463 寄附金や交際費の取扱い

商品券を使わずに決算を迎えた時は?

商品券を未使用のまま決算を迎えた時は、下記の仕訳を切ります。

なお、下記のような会計処理はできません。
税金対策として、ドカッと商品券を購入し、損金算入はできません。

従業員へのお祝いとして、商品券を贈った時は?

従業員へのお祝いとして、商品券を贈った時の仕訳は下記の仕訳を切ります。

(雇用契約等に基づいて支給される結婚祝金品等)
28-5 使用者から役員又は使用人に対し雇用契約等に基づいて支給される結婚、出産等の祝金品は、給与等とする。ただし、その金額が支給を受ける者の地位等に照らし、社会通念上相当と認められるものについては、課税しなくて差し支えない。

https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/04/03.htm

所得税 基本通達 法第28条《給与所得》関係

注意
ここでは従業員の「所得税」が課税か非課税が論点となります。

社会通念上相当とは?

何をもって社会通念上相当と認められるかについては、議論が分かれます。
一般的には、

  1. 就業規則等に規定されていること
  2. 対象者全てに分け隔てなく支払われること
  3. 不相当に高額ではないこと

こちらを満たせば、慶弔見舞金として、会社が支給しても、貰う従業員側では所得税上非課税になります。

こんな判決も・・・

誕生日祝い金について、

本件誕生日祝金は、使用人のすべてを対象としているものの、使用人の誕生日に祝金品を支給することは、広く一般に社会的な慣習として行われているとは認められない。

(平15.9.25裁決、裁決事例集No.66 212頁)
http://www.kfs.go.jp/service/JP/66/16/

このように、誕生日祝い金が「課税」と判定された判決もございます。

創業記念品や永年勤続表彰記念品として商品券を贈った時は?

従業員へ設立〇周年や永年勤続表彰として、商品券を贈った時の仕訳は下記の仕訳を切ります。

創業記念で支給する記念品や永年にわたって勤務している人の表彰に当たって支給する記念品などは、次に掲げる要件をすべて満たしていれば、給与として課税しなくてもよいことになっています。
なお、記念品の支給や旅行や観劇への招待費用の負担に代えて現金、商品券などを支給する場合には、その全額(商品券の場合は券面額)が給与として課税されます。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2591.htm

国税庁タックスアンサー No.2591 創業記念品や永年勤続表彰記念品の支給をしたとき

注意!!
創業記念品や勤続表彰については、高価でないモノなら非課税ですが、商品券の支給は、換金性が高いので、現金と同じと判断され、従業員側で所得税が課されます。

参考までに、記念品等のモノで非課税となる基準は下記のとおりです。

(課税しない経済的利益……永年勤続者の記念品等)

36-21 使用者が永年勤続した役員又は使用人の表彰に当たり、その記念として旅行、観劇等に招待し、又は記念品(現物に代えて支給する金銭は含まない。)を支給することにより当該役員又は使用人が受ける利益で、次に掲げる要件のいずれにも該当するものについては、課税しなくて差し支えない。(昭46直審(所)19改正)
(1) 当該利益の額が、当該役員又は使用人の勤続期間等に照らし、社会通念上相当と認められること。
(2) 当該表彰が、おおむね10年以上の勤続年数の者を対象とし、かつ、2回以上表彰を受ける者については、おおむね5年以上の間隔をおいて行われるものであること。

(課税しない経済的利益……創業記念品等)

36-22 使用者が役員又は使用人に対し創業記念、増資記念、工事完成記念又は合併記念等に際し、その記念として支給する記念品(現物に代えて支給する金銭は含まない。)で、次に掲げる要件のいずれにも該当するものについては、課税しなくて差し支えない。ただし、建築業者、造船業者等が請負工事又は造船の完成等に際し支給するものについては、この限りでない。(昭60直法6-5、直所3-6改正)
(1) その支給する記念品が社会通念上記念品としてふさわしいものであり、かつ、そのものの価額(処分見込価額により評価した価額)が1万円以下のものであること。
(2) 創業記念のように一定期間ごとに到来する記念に際し支給する記念品については、創業後相当な期間(おおむね5年以上の期間)ごとに支給するものであること。

https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/05/03.htm

所得税基本通達 〔給与等に係る経済的利益〕

永年勤続者に対する旅行券の支給

不思議で仕方がないのですが、旅行券ならOKという規定があります・・・

当社では勤続20年に達した使用人に対し、一人当たり10万円の旅行券を支給しています。永年勤続者の表彰に当たり旅行に招待する場合には課税の対象とされないそうですが、旅行券を支給した場合も同様に取り扱ってよいでしょうか。
一般的に、旅行券は有効期限もなく、換金性もあり、実質的に金銭を支給したことと同様になりますので、原則として給与等として課税されます。
ただし、次の要件を満たしている場合には、課税しなくて差し支えありません。

旅行の実施は、旅行券の支給後1年以内であること。
旅行の範囲は、支給した旅行券の額からみて相当なもの(海外旅行を含みます。)であること。
旅行券の支給を受けた者が当該旅行券を使用して旅行を実施した場合には、所定の報告書に必要事項(旅行実施者の所属・氏名・旅行日・旅行先・旅行社等への支払額等)を記載し、これに旅行先等を確認できる資料を添付して貴社に提出すること。
旅行券の支給を受けた者が当該旅行券の支給後1年以内に旅行券の全部又は一部を使用しなかった場合には、当該使用しなかった旅行券は貴社に返還すること。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2591_qa.htm

国税庁タックスアンサー No.2591 創業記念品や永年勤続表彰記念品の支給をしたとき

 

報酬として支払った時

報酬の支払いとして、商品券を贈った時の仕訳は下記の仕訳を切ります。

報酬として、商品券を支払った時は、源泉徴収する必要がございます。
源泉の計算は下記の国税庁HPをご覧ください。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2795.htm

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2792.htm

金銭ではなく、物品で支払う場合も報酬・料金等に含まれます。
報酬・料金等の額の中に消費税及び地方消費税の額(以下、「消費税等の額」といいます。)が含まれている場合は、原則として、消費税等の額を含めた金額が源泉徴収の対象となります。ただし、請求書等において、報酬・料金等の額と消費税等の額が明確に区分されている場合には、その報酬・料金等の額のみを源泉徴収の対象とする金額として差し支えありません。

まとめ

商品券に関する会計処理は、
買った時、使った時、渡した時の3場面。
また、渡す相手が得意先か従業員か報酬の支払先の3者でそれぞれ会計処理が異なります。
消費税・所得税のどちらが課税なのか非課税なのかも注意して、会計処理するようにしてください。

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