2019年版 通勤手当は課税or非課税? 通勤手当の会計処理解説

消費税

通勤手当は課税か非課税か?税理士が会計処理方法を解説します

会社が給与として従業員に払っている通勤手当。
非課税になるのは、消費税?所得税?法人税?
社会保険の報酬に含めるの?
通勤手当をめぐる会計処理を税理士が詳しく解説します。
当記事は、経理担当者向けの記事です。
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通勤手当とは

電車・バス通勤者の通勤手当

http://www.nta.go.jp/taxanswer/gensen/2582.htm

役員や使用人に通常の給与に加算して支給する通勤手当や通勤定期券などは、一定の限度額まで非課税となっています。電車やバスなどの交通機関だけを利用している人と交通機関のほかにマイカーや自転車なども使っている人の通勤手当などの非課税となる限度額については以下のとおりです。

この場合の非課税となる限度額は、通勤のための運賃・時間・距離等の事情に照らして、最も経済的かつ合理的な経路及び方法で通勤した場合の通勤定期券などの金額です。

新幹線鉄道を利用した場合の運賃等の額も「経済的かつ合理的な方法による金額」に含まれますが、グリーン料金は含まれません。
最も経済的かつ合理的な経路及び方法による通勤手当や通勤定期券などの金額が、1か月当たり15万円を超える場合には、15万円が非課税となる限度額となります。

(参考)限度額は、平成28年1月1日以降に改正されています。従来は10万円でした。

マイカー・自転車通勤者の通勤手当

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2585.htm

自動車通勤の場合は、距離に応じて非課税の限度額が異なります。

非課税とは?

ここにいう非課税とは、法人税?消費税?所得税?疑問に思われると思います。
上記国税庁リンクの通勤手当の非課税とは、

所得税が非課税になる金額の事を言います。

具体的に解説します。
例えば、基本給が30万円で通勤手当(毎月の定期代)が1万円の場合
基本給30万円に所得税がかかり、通勤手当1万円は所得税がかかりません。

通勤手当の消費税の会計処理

所得税が非課税なのはわかりました。では、消費税はどうでしょう?
https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/shohi/11/02.htm

(通勤手当)

11-2-2 事業者が使用人等で通勤者である者に支給する通勤手当(定期券等の支給など現物による支給を含む。)のうち、当該通勤者がその通勤に必要な交通機関の利用又は交通用具の使用のために支出する費用に充てるものとした場合に、その通勤に通常必要であると認められる部分の金額は、課税仕入れに係る支払対価に該当するものとして取り扱う。

そのため、通勤手当の会計処理として正しいのは下記の通りとなります。
税抜き処理の場合

借方 貸方
給与(基本給) 非課税 300,000 現金 非課税 310,000
給与(通勤手当) 課税仕入 9,259
仮払消費税 非課税 741

【誤った処理】↓かなりの会社がこの処理をしてます。

借方 貸方
給与 非課税 310,000 現金 非課税 310,000

消費税は期末に、売上に対する消費税(仮受消費税)から仮払消費税を控除して納付します。
つまり、誤った処理を行っていると控除できるはずの消費税(741円)が控除できないのです。

消費税上の課税仕入れ所得税が課税か非課税は問いませんので、例えば通勤手当が限度額を超える場合は下記のような対応となります。
https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shohi/16/04.htm

事業者が使用人等に支給する通勤手当(通勤定期等の現物による支給を含む。)のうち通勤のために通常必要とする範囲内のものは、所得税法上非課税とされる金額を超えている場合であっても、その全額が課税仕入れに該当するものとして取り扱います(基通11-2-2)。

【具体例】
基本給30万円
通勤手当216,000円(税込)の場合

科目 所得税 消費税 金額
給与(基本給) 課税 非課税 300,000
給与(通勤手当) 非課税 課税仕入 150,000
給与(通勤手当限度額超過分) 課税 課税仕入 50,000
仮払消費税 課税 非課税 16,000

つまり、1か月の通勤手当の非課税限度額15万円を超える66,000円分は、所得税が課税に。
一方、消費税は、所得税の限度額に関係なく、通勤手当が全額課税仕入れになります。

通勤手当は社会保険の標準報酬月額に含まれるか?

よく質問を受けるのは「通勤手当を報酬月額に含めるべきか」です。
http://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo-kankei/hoshu/20150515-01.html

厚生年金保険では、被保険者が受け取る給与(基本給のほか残業手当や通勤手当などを含めた税引き前の給与)を一定の幅で区分した報酬月額に当てはめて決定した標準報酬月額を、保険料や年金額の計算に用います。
現在の標準報酬月額は、1等級(8万8千円)から31等級(62万円)までの31等級に分かれています。
報酬月額は、通勤手当等を含めた報酬に加え、事業所が提供する宿舎費や食事代等の現物給与(全国現物給与価額一覧表)の額も含めて決定されます。

所得税の計算では通勤手当は限度額までが非課税なので、社会保険の標準報酬月額にも含めなくて良いと勘違いされることが多いようですが、標準報酬月額の計算に「含める」が正解です

通勤手当の所得税、消費税、社会保険まとめ

以上、通勤手当の所得税上、消費税上、社会保険の取扱いについて、ご説明しましたが、
まとめると下記の表のようななります。
経理処理の際のご参考に

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