「収益認識に関する会計基準(案)」等の公表

「収益認識に関する会計基準(案)」等が公表されました

日本の会計基準をつくる企業会計基準委員会(ASBJ)は20日、売上高の計上方法に関する新しい基準(収益認識基準)案を公表した。割賦販売や返品権付き販売などで収益の認識時期や計上金額が現行と変わり、業種によっては売上高が大幅に変わる可能性がある。2021年4月から強制適用し、18年4月からの早期適用もできる。同日会見した小賀坂敦副委員長は「(一連の会計基準の変更の中で)いままでで一番影響が大きいものになる」と述べた。

新たな基準案では割賦販売や出荷基準、返品権付き販売、本人・代理人の収益認識基準が変わる。例えば、割賦販売ではこれまで、入金のたびに売り上げを計上していたが、新基準案では販売時に一括して売上高を計上するようにかわる。ASBJでは10月20日までに草案に対するコメントを募集し、内容を精査して反映する。

日本基準と国際会計基準(IFRS)と米国会計基準は以前は収益認識基準が異なっていたが、IFRSと米国基準についてはほぼ同一の収益認識基準を18年1月と17年12月にそれぞれ強制適用することになっている。これを受け日本も統一に向けて日本版の新たな収益認識基準の開発に着手していた。

7/20 日本経済新聞

 

結論の背景

我が国においては、企業会計原則に、「売上高は、実現主義の原則に従い、商品等の販売又は役務の給付によって実現したものに限る。」(企業会計原則 第二 損益計算書原則 三 B)とされているものの、収益認識に関する包括的な会計基準はこれまで開発されていなかった。
一方、国際会計基準審議会(IASB)及び米国財務会計基準審議会(FASB)は、共同して収益認識に関する包括的な会計基準の開発を行い、平成 26 年(2014 年)5 月に「顧客との契約から生じる収益」(IASB においては IFRS 第 15 号、FASB においては Topic 606)を公表しており、IFRS 第 15 号は平成 30 年(2018 年)1 月 1 日以後開始する事業年度から、Topic 606 は平成 29 年(2017 年)12 月 15 日より後に開始する事業年度から適用される。両基準は、文言レベルで概ね同一の基準となっており、当該基準の適用後、IFRSと米国会計基準により作成される財務諸表における収益の額は当該基準により報告されることとなる。
売上高、営業収入等、その呼称は業種や取引の種類により異なるが、収益は、企業の主な営業活動からの成果を表示するものとして、企業の経営成績を表示するうえで重要な財務情報と考えられる。
これらの状況を踏まえ、当委員会は、平成 27 年 3 月に開催された第 308 回企業会計基準委員会において、IFRS 第 15 号を踏まえた我が国における収益認識に関する包括的な会計基準の開発に向けた検討に着手することを決定し検討を開始した。

注目!!
簡単に言うと、今まで売上高は、実現主義で認識と言っていたけど、
じゃあ、実現って何?国際会計基準では決まってるけど・・・ってことでしょうか


基本となる原則

本会計基準の基本となる原則は、約束した財又はサービスの顧客への移転を、当該財又はサービスと交換に企業が権利を得ると見込む対価の額で描写するように、収益の認識を行うことである。
とされています。
IFRS 第 15 号の定めを基本的にすべて取り入れる。とされていますので、「顧客との契約から生じる収益」IFRS 第 15 号の丸パクリといったところでしょうか。

5つのステップ

上記、基本となる原則に従って収益を認識するために、次の5つのステップを適用します。

  • 顧客との契約を識別する
  • 契約における履行義務を識別する
  • 取引価格を算定する
  • 契約における履行義務に取引価格を配分する
  • 履行義務を充足した時に又は充足するにつれて収益を認識する

適用時期

本会計基準は、平成 33 年 4 月 1 日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用することとした。

適用にあたって懸念される問題

個別財務諸表の取扱いについて審議がなされた。審議の過程では、次のとおり、さまざまな意見が聞かれた。
(1) 経営管理の観点からは、連結財務諸表と個別財務諸表の取扱いは同一の内容とすることが好ましい。
(2) IFRS 又は米国会計基準により連結財務諸表を作成している企業にとっては、個別財務諸表も、IFRS 第 15 号又は Topic 606 を基礎とした内容とすることが好ましい。
(3) 個別財務諸表については、中小規模の上場企業や連結子会社を含むさまざまな企業に影響を及ぼすため、可能な限り簡素な定めとして、本会計基準の導入時及び適用時のコストを軽減すべきである。
(4) 個別財務諸表における金額は、関連諸法規等に用いられ、特に法人税法上の課税
所得計算の基礎となるため、法人税との関係に配慮すべきである。

この点、次を理由に、基本的には、連結財務諸表と個別財務諸表において同一の会計処理を定めることとした。
① 当委員会において、これまでに開発してきた会計基準では、基本的に連結財務諸表と個別財務諸表において同一の会計処理を定めてきたこと
② 連結財務諸表と個別財務諸表で同一の内容としない場合、企業が連結財務諸表を作成する際の連結調整に係るコストが生じる。一方、連結財務諸表と個別財務諸表で同一の内容とする場合、中小規模の上場企業や連結子会社等における負担が懸念されるが、重要性等に関する代替的な取扱いの定めを置くこと等により一定程度実務における対応が可能となること

となっておりますので、全ての上場企業とその子会社に適用されるわけではなく、一部重要性の原則により、簡便的な処理が認められると推測されます。

詳しくは

こちらに詳細が載っています。
10月20日までコメント募集してます。
私もきちんと読み込んでおこうと思います。

企業会計基準公開草案第61号 「収益認識に関する会計基準(案)」等の公表

にほんブログ村 士業ブログへ
にほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です