税理士が解説!! 実質2000円で和牛が貰える理由

ふるさと納税で2000円で高級和牛が貰える理由

今や多くの人が利用しているふるさと納税。
おススメの自治体やら確定申告の仕方については、多くのサイトで掲載されてます。
今回は、「実質2,000円」と言われる理由に特化してご説明します。
今回は、小学生でもわかるというテーマにしてますので、一部専門用語を平易な言葉に言い換えてます。
ご了承ください。

ふるさと納税はなぜ2000円か?

理由は後述しますが、簡単に言います。
所得税の計算をする上で、寄付金控除というものがあります。
寄付金控除は、寄付をした金額から2千円を差し引いた金額を所得から控除できるという制度です。
この寄付金控除の2千円がふるさと納税が「実質2000円」と言われる理由です。
では、具体的に下記で、「実質2000円」となる流れを説明します。

所得税の計算

所得税は、個人が一年間で得た所得に税金が課せられるものです。
所得税の計算方法は、超過累進課税と言われ、所得が増えれば増えるほど、税率が上がっていく仕組みになっています。
所得税の税率については、現在は、5%から45%まで7段階に分かれています。
具体的な税率は、下記国税庁のHPをご覧ください。
所得税の税率

所得税を計算するときに、所得全てに税金をかけるのは可哀想だということで、国が一定の項目に対して控除できるように
所得控除というものがあります。
所得控除の一つである医療費控除は、病気やケガで治療費たくさんかかって大変だったね。
ということで、税金ちょっと安くしてあげるという制度です。
この所得控除の一種で、寄付金控除があります。

寄付金控除

国や自治体に寄付してくれてありがとう。
おまけに税金ちょっと安くしてあげるね。というのが寄付金控除の趣旨です。
詳しくは国税庁HPをご覧ください。

国税庁HP

次のいずれか低い金額-2千円=寄附金控除額
イ その年に支出した特定寄附金の額の合計額
ロ その年の総所得金額等の40%相当額

所得税でいくら税金が安くなるのか?

では、所得税でいくら税金が軽減できるか具体例で計算してみましょう。

  • 所得税の税率が20%の人が、5万円ふるさと納税した場合

寄付金控除は、

5万円-2千円=48,000円

税率が20%ですので、48,000円*20%=9,600円

所得税では、9,600円税金が安くなります。

これでは、5万円ふるさと納税したのに、全然足りないですよね?
所得税だけではなく、住民税の軽減もあります。

住民税の計算

所得税は、国に対して払いますが、住民税は住んでいる都道府県・市区町村に支払います。
住民税は厳密には、自治体毎に異なりますが、ほとんどの自治体で、
都道府県に4%、市区町村に6%で合計10%となってます。

寄付金控除

住民税でも寄付金控除があります。

東京都の住民税寄付金控除について

住民税からの控除(基本分) = (寄付金-2,000円)×10%

さらに、ふるさと納税の場合は、特例があります。

住民税からの控除(特例分) = (ふるさと納税額-2,000円)×(100%-10%(基本分)-所得税の税率)

つまり、この特例は、所得税でも、住民税の基本分でも控除できなかった分を控除できるよという破壊力抜群の制度です。

住民税でいくら税金が安くなるのか?

先ほどと同じ例で具体的に計算します。

  • 所得税の税率が20%の人が、5万円ふるさと納税した場合

住民税の寄付金控除(基本分)

(5万円-2千円)*10%=4,800円

住民税の寄付金控除(特例分)

(5万円-2千円)*(100%-10%(基本分)-所得税の税率20%)=33,600円

所得税と住民税でいくら税金が安くなるのか?

さて、トータルの税金軽減額はいくらでしょうか?

  • 所得税

(5万円-2千円)*20%=9,600円

  • 住民税

住民税の寄付金控除(基本分)
(5万円-2千円)*10%=4,800円

住民税の寄付金控除(特例分)
(5万円-2千円)*(100%-10%(基本分)-所得税の税率20%)=33,600円

合計 9,600円+4,800円+33,600円=48,000円

所得税と住民税の合計控除金額が48,000円になりました。
5万円の寄付ですから、実質負担が2000円になります。

以上が、実質負担2000円の仕組みでした。

注意点

今回は、わかりやすく実質負担2000円の仕組みを解説しましたが、
実際には控除の過程で限度額があったりします。
実質負担が2000円にならない場合もございますので、ご注意ください。

詳しい計算方法等は下記リンク先をご参照ください。

総務省ふるさと納税ポータルサイト

実質負担ゼロでふるさと納税をする方法

今までは税制面から、ふるさと納税が実質負担2,000円となる理由を説明してきました。
ただでさえお得なふるさと納税ですが、さらにお得になる裏ワザがあるんです。
それは、ズバリ

楽天市場を通じて、ふるさと納税をする

楽天市場を通じたふるさと納税が最強な理由

では、なぜ楽天市場を通じたふるさと納税が裏ワザと呼ばれるのでしょうか?

その理由は、楽天ポイントにあります。

楽天会員なら、楽天市場でのお買い物で、1%ポイントが付与されます。
さらに、楽天カードでの決済なら+2%。
さらに、楽天が勝利した次の日なら+1%。
他にもキャンペーンの時期だと、10%もポイント還元されるときもあります。

例えば・・・
楽天市場を通じて、10万円のふるさと納税をした場合

  1. 98,000円税額控除
  2. 楽天ポイント(通常時楽天カードで決済→3%)3,000ポイント
  3. 税額控除98,000円+楽天ポイント3,000ポイント=101,000円相当

なんと、ふるさと納税10万円したら、1,000円相当儲かってしまったという結果に。
さらに、高級和牛が届くので、これは使わない手はありません。

まとめ

注目!!
現金として寝かせておくなら、ふるさと納税を活用して地域経済の活性化に貢献し、特産品をゲットしよう!!

にほんブログ村 士業ブログ 税理士へ
にほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です